第14回ダヴィンチマスターズREPORT

2019年08月28日 17:04

第14回ダヴィンチマスターズ2019年3月24日(日)10:00~12:20
自己肯定感、共感力、コミュニケーション力をみがく体験イベント!

第14回 ダヴィンチマスターズ(in 昭和女子大学)開催!


体験プログラム〈算数〉「パターンブロックで作品を作ろう!」の様子

アート、算数、理科を楽しみながら学ぶ!
秋田の高い学力をテーマにした講演や教育資金対策ワークショップも

実験や観察などの体験を通じて科学や数理への興味を抱く“きっかけづくり”を行なう人気のイベント「ダヴィンチマスターズ」の第14回を、2019年3月24日(日)、世田谷区の昭和女子大学1号館で開催しました。

春休み期間のお子さんも多い中、たくさんのご家族が参加。

子どもたちは今回初めてブログラムに加わった「魔法の水」をはじめ、図形認識と思考力を鍛えるパターンブロック、生き物観察、磨くと光る不思議な石の謎に迫るなど、アート、算数、理科に関するコンテンツを楽しみました。


大館市教育委員会 教育監 山本多鶴子氏による保護者向け特別講演会「高い学力の秘密は、学校と家庭と地域の連携に!秋田県大館市の教育とは」より

また第13回同様に、保護者の皆様には「ダヴィンチマスターズ」で2018年に続き、今年も8月25日(日)~8月27日(火)までサマースクールを行う秋田県大館市の教育委員会 教育監 山本多鶴子氏による特別講演会「高い学力の秘密は、学校と家庭と地域の連携に! 秋田県大館市の教育とは」を実施。家庭学習について、地域での取り組みについてなど、「学び」について考える機会となりました。

またファイナンシャルプランナーによる講演も開催しました。


「子育て世代のFPが実感!本当に必要な教育資金対策とワークショップ」より

論理的思考を問う算数と、日常における観察眼と推測に力点を置く自然科学を出題するペーパーテスト「マスターズ大会」も実施。小学1年生~3年生が同一問題に挑戦しました。

【第14回 ダヴィンチマスターズ実施コンテンツ】

魔法の水(理科)
開成中学・高等学校 宮本一弘教諭

今回初めて加わり、子どもたちの関心が高い人気のプログラムとなったのが「魔法の水」。あるものを加えると、コップの中の液体が青くなったり、赤くなったり……みんなで実験しながら、液体の性質について考えました。
また最後には身の回りにある液体についても、お家の方と一緒に調べてみることを促し、また注意することも併せて伝え、家庭での振り返りにつなげていました。


アルカリ性、酸性、中性の性質を利用し、コップの中の液体の色を変化させます。アルカリ性は液体を青く変化させ、酸性は赤く変化させる、その変化の間で一瞬だけ紫になるのは中性になっていることを説明し、そこからは子どもたち自身が考える時間です。

 


この液体(尿素)を加えたらなぜ青くなったのか。青くなったからこの液体はアルカリ性なのか。ドライアイスを加えたらピンク(赤)になったのは、酸性になったからだ──考えていく中で、アルカリ性や酸性について体験から学べました。

パターンブロックで作品を作ろう!(算数)
株式会社東洋館出版社


「パターンブロックで作品を作ろう!」。おみやげにもらったブロックで「帰ってから早速作って見せてくれた」という保護者の声も多く聞かれました。

感覚は知識で学ぶものではなく、体感から得る部分が大きいものです。このプログラムでは楽しく遊び、図形感覚が自然に身につく「パターンブロック」を使い、タスクカードの枠の中に並べたり、グループで作品づくりをしたりなど、様々なものを作っていきました。特にこの日初めて会ったお友だちともコミュニケーションを取りながら、相談して作品を制作したことで、仲間との共同作業の充実感も学びました。


最初は子どもたちが一人ひとりで課題にチャレンジしました。困ったときにはサポートの先生がアドバイスをしてくれますが、みんな楽しみながら集中して取り組んでいました。

生きもの博士からの挑戦状!~博士、教えて!危険生物のこと!~(理科)
学習院大学 生物部

東京のような都会にも、実はたくさん生息する生きもの。中には「毒針や刃物を持つ」あるいは「毒液を噴射する」ような危険な生きものもいます。こうした存在を知っておくことは、自然の中で活動をする上で大切なことです。
このプログラムでは、生きもの博士が自分で捕まえたいろいろな生きものたちを、みんなで実際に観察。カラダのつくりがどうなっているか、足や手の生え方などを観察して記録しました。
また最後は博士たちが捕まえた多数の生きものに触れらる機会も。なかなか経験できない貴重な体験に、子どもたちが最後まで飼育ケースを囲んでいました。


最初は生きものについてのクイズで、難問にも意気揚々と答える子どもたち。スライドや写真でわかりやすい解説もあり、生きものについての新しい学びにつながりました。

 


クイズで学んだ後には、生きものを観察。博士たちが捕まえた「スズメバチ」を最初は恐る恐る観ていた子どもたちも、慣れてくるとルーペを使ってじっくりと観察を楽しんでいました。

アートプログラム なんのたまご?(アート)
横浜国立大学教育学部 大泉義一研究室

身の周りにあるモノが詰まっている、触って気持ちいい『なんのたまご?』を作るアートプログラムです。作り方を学べば、家でも色々なたまごを作れる追体験のしやすい内容です。まずは白いゴム風船に自然物(片栗粉)・人工物(ビーズ)を詰めて、なんのたまごを制作しました。


自然物の触り心地、人工物の触り心地……「どんな感じ?」「どっちが好き?」「他にどんなモノを詰めたら楽しいかな?」ファシリテーターの問いかけで、普段何気なく身の回りにあるものの「手触り」に出会います。


自宅での振り返りにもつながるように「なんのたまご?のつくりかた」のプリントをお土産に持ち帰ってもらい、自宅にあるもので色々なたまごを作れるようにしました。

磨いて光る魔法の石の謎に迫る(理科)
自然科学教室キッズアース

自然に存在する石にはいろいろな種類があり、中には磨くと光る石もある──なぜ石が光るのか、磨く前と後では何が違うかを観察し、不思議な石の謎に迫るプログラムです。
最後は自分が磨いた石を子どもたちは大切に持ち帰り、保護者の方に早速見せている様子も見られました。自分の磨いた「魔法の石」は、子どもたちの宝物になるでしょう。


大人には単なる「石」に思えても、子どもたちの関心はかなり高いようで、先生から石には多くの種類があることや、石によって硬さが違うことなどを聞き、目が輝く姿が印象的でした。

 


子どもたち全員に「原石」が配られ、一斉に紙やすりで磨き始めました。石を光らせようと、とても集中して作業をしていました。自分の磨いた石が本当に光るか、実際に体験します。部屋を暗くして磨いた石にブラックライトを当てるときれいに光り、子どもたちの歓声が上がりました。

今日からきみはアイデア王!~アイデア思考術~
ダヴィンチマスターズ

アイデアを「たしたり」「ひいたり」して、もっといいアイデアを導き出す考え方を伝えます。アイデア脳をきたえて、「それいいね!」いっぱいの「アイデア王」を目指しました。
クリップ、ホッチキスなど、身近にあるものを使って創造力を働かせます。その際に、子どもたち一人ひとりが異なる役割を担います。お父さん役、お母さん役、お姉さん役……など、それぞれの立場になって、創造力を働かせなければならないところに難しさがあります。
下級生には少し難しい場面もありましたが、このような体験を繰り返し積むことが、創造力やひらめき力を磨くことにつながります。


子どもたちの創造力や発想力は豊かです。大人が思いつかないようなアイデアを出しびっくりする場面も!クリップをいくつかつなげて「イヤリング」をつくるお姉さん役の子ども、髪留めを上手につくっている子どもたちもいました。


それぞれの立場になって考えを巡らせることは少し難しく、思うように発想が閃かない子どももいましたが、上級生が一緒になって考えていました。

マスターズ大会(任意参加) 各学年の成績優秀者発表

マスターズ大会とは、ペーパーテスト方式で算数と自然科学領域の出題に挑戦するものです。
算数は、学年に応じた思考力の限界にチャレンジします。
自然科学は、日常生活の中の身近な物事にも疑問を持ち、観察し、推測するきっかけとなるような問題を出題しました。

(学年は受験時の学年)

1年生 Y.Uさん 白百合学園小学校
1年生 K.Aさん 祖師谷小学校
1年生 藤田 陽翔さん 星美学園小学校
1年生 大野 はるむさん 誠之小学校
2年生 高橋 凜子さん 白金小学校
3年生 小寺 拓大さん 世田谷区立芦花小学校
3年生 玉置 健人さん 学芸大学附属世田谷小学校